C5TOUR2006 第2戦湯原大会 レポート
中国地方フリークライミングツアー戦「C5TOUR」も今年で3年目を迎えた。山口県が欠けるものの、毎年5戦やりながら湯原での大会も何とか3年目を迎えられたことに、まずは参加者、関係者に感謝したい。

さて、今回の湯原は、8月~9月間のJOC、ジャパンカップ国体、四国カップ、福井カップ・・・と言った各地のコンペが続く中での合間を縫っての開催となり、参加者減が心配されたが、熱心な常連の方たち(岡山Mayakasi&準備中道場、島根RealVoltage&フリー協、広島CERO、鳥取中央育英高校等)と国体でお忙しいPさん、元湯原常連Full1さんなど遠方からの方、そして広島と湯原のスポ少の子どもたちの参加も得て、60名弱で開催することができた。

予選競技は、全カテゴリー共通して(相変わらずの)ボルダーセッション方式(1時間×2回)で行ったが、今年の順位決定方法は、昨年までの「課題完登数」ではなく、各カテゴリー用の課題の難易度に応じて少しずつ点差をつけ、さらに一撃に+1点の加点をする「得点」方式で行った。1撃の緊張感を持たせたいというのはもちろんあるが、多数の同率が出ることで集計時のカウントバックを気にする手間を省きたいので極力予選はばらけさせたい・・・そういう意図もあって行った初めての試みだった。

アンダーユース参加者の半数くらいは、ボルダーコンペ自体が初めてのようだったが、ルールもなんとか理解してくれ、加えて保護者の方たちが子どもたちのバインダーを持って課題のチェックをしたり、「次に○番やってみたら」「もう1回やったらいけるかも」といい雰囲気で促して下さっており、順調に運ぶことができた。結果の方は、前評判通り小福田仁が19課題(64点)と後で紹介する一般女子上位の二人と互角の成績で予選を1位通過し、広島の中学2年生の斉藤孔明と相良政博がそれに続いてここまでが予選通過となった。予選通過とはならないものの、次点には河島侑哉、中田征希、大森啓太、枯木康志、本登彩音と岡山県のジュニア強化事業のメンバーが続いており、実際のクライミングでも練習成果と成長を感じさせた。

一般女子も前回CERO大会で優勝した笹木あきゑ、兵庫県の国体選手 中井知花が他を寄せ付けずに(二人で)独走状態。二人は、テープの貼り忘れがあった1課題を除いた19課題を登り、得点も63点で同率1位で決勝へ進んだ。3位以下は混戦も予想されたが、M-wallで着実に実力を伸ばしているという鳥取の向山彩香が初年度の湯原で優勝した岡山の清水佳子を2課題分の得点差で抑えて3位で決勝へ進んだ。

一般男子は、昨年神戸市で開催されたボルダージャパンカップでも5位、6位の中原栄、中野稔に京都CRUXの元店員で三段クライマーの笹木靖志を入れた、岡山県北のローカルコンペとは思えない強者も含むカテゴリー。かといって、ボルダーはおろかクライミング経験の浅い参加者も結構含んでいたので(一部の方にはビギナー廃止に伴い変更していただきました)、課題の設定具合にセッターも正直かなり苦しんだ。結果は、25課題/105点満点中、95点の中野稔が1位通過し、これに続いて70点以上の笹木靖志(90点)、多久英作(83点)、中原栄(81点)、丹下耕太(77点)、鈴木裕明(74点)までが決勝に進出した。中間層では、10位の中村英介、12位佐々木穂高、13位の福本善文といった鳥取勢が目立ち、上位が期待された島根のRealVoltageの面々は今回アウェイということもあってか不発に終わった。

さて、17時半近くからとなった決勝は、予選競技が先に終わった一般男子から。課題は、セッター試登を繰り返して設定した一本指ホールドを含む初段/二段くらいの課題。とにかく順位をばらけさせ、1人だけは完登させるということを強く意識して設定された課題である。一本指に強い丹下はその一本指腕をつり出だしでフォールし、鈴木と多久はクライムダウンの処理で失敗、そこをも難なくこなした笹木は最終パートに移る部分までで張ってフォール。そして、中野、中原は終了点の二つ下まではともに保持したが、中原はそのままフォール、中野は一つ飛ばして終了点をタッチするが有効手順で同率となり、結果カウントバックして中野稔が優勝を飾った。

続いて行われた女子決勝。女子課題は、手数を多くすれば5.12bまでO.Sするルーター中井が当然有利になるし、長身の笹木を考えるとリーチ差が出る課題ではおもしろくないということで、これも決勝進出者を思い描きながら設定に悩んだ一本。何個か候補があるなかで、最終的には昨年の女子&ミドル決勝に近いライン取りの課題を選んだ。一番手の向山は、下部を無難にこなすも慣れないプッシャーの大きなグラニットの保持がやっとでフォール。続く中井はCRUX常連と言うこともあり、大きなグラニットは保持し次の手を出すものの、小さめの丸みを帯びたホールドが止められずフォールした。そして最後に登場した笹木は二人が苦戦したグラニットも難なく止めて中井の止められなかったホールドも気合いで保持し、続くスローパー上手く抑えて終了点を掴み優勝を決めた。

そしてこの日の最後は、アンダーユース決勝。実はアンダーユース用の女子より軽めの決勝課題を準備していたのだが、上位3人の予選得点の平均で言えば、女子3人(笹木・中井・向山)が59.67点、アンダーユースの3人(小福田・斉藤・相良)が56.33点と大して差がなかったため、(全員完登するのを恐れて)急遽、女子と同一課題で行った。核心はやはり女子と同じくプッシャーのグラニットらしく、予選3位の相良がそれを保持、予選2位の斉藤がそこから次を取りに行きフォール、予選1位の小福田が女子の中井と同じく次を止められずにフォールし、結果として小福田が優勝を決めた。

今回の大会は、各県より毎回参加いただくメンバーの成長はもちろんだが、特にアンダーユースと言われる小中学生の成長を強く感じることのできた大会だった。アンダーユースというカテゴリー自体は、昨年のJOCから新設されたばかりであまりなじみがないのだが、クライミング界の未来を背負って立つ“原石”があふれたカテゴリーでもある。今回は、スポ少の大会ということで午前がメインで、午後がエキシビジョン的な大会になるのではないかと主催者としても初めは軽んじていたわけだが、実際に登っている子どもたちの背中は大きく、また力強いものを感じることができた。しかし、彼らの活躍できる場はまだまだ限られており、C5TOURの他大会でも今後はできる限り、アンダーユースないしは彼らが参加できるカテゴリーを設けていただくよう指導者の1人としてもお願いしたい。

また、最後になりますが、今回も各地より多くのご参加をいただきありがとうございました。3年目の大会も終えてみて、この大会もやっと軌道に乗りはじめたのかな・・・という自信も持てそうな気がします。年々上がっていく各参加者のレベルに遅れを取らないように、この大会自体(課題の質、運営面等)も成長させていきたいと思っておりますので、今後ともご参加の程、宜しくお願いします。

まとまりのない文章で申し訳ないのですが、以上報告まで。 
                              主催者代表/セッター 升本裕文



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by c5tour | 2006-09-24 18:42 | C5TOUR2006シリーズ
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